あらすじ
吹雪に閉ざされた山奥の山荘で、資産家・黒川隆三郎が遺体で発見された。外部への連絡も脱出も不可能な状況の中、5人の宿泊客は互いを疑いながら真実を追う。嘘と秘密が交錯する一夜、あなたは犯人を暴き出せるか。
被害者
黒川隆三郎
70歳。黒川建設グループの創業者にして会長。三度の結婚歴を持ち、莫大な遺産をめぐって親族間の対立が絶えなかった。今回の山荘滞在は、遺言状の改訂を宣言するために関係者を集めたものだった。傲慢な性格で多くの人間に恨まれていたが、経営手腕は卓越していた。
登場人物
黒川誠一
45歳・黒川建設グループ専務取締役犯人表面上は穏やかで礼儀正しいが、内心に強い野心と焦りを抱えている。追い詰められると感情的になる。
黒川礼子
42歳・専業主婦(黒川誠一の妻)上品で知性的。夫を立てながらも、実際には家庭の実権を握っている。冷静沈着で感情を表に出さない。
倉橋悠樹
35歳・弁護士(黒川家顧問)論理的で冷静。プロとしての倫理観は高いが、クライアントへの忠誠心と法的義務の間で葛藤することがある。
黒川光
28歳・デザイナー(フリーランス)明るく率直。芸術的な感性を持ち、正義感が強い。複雑な家庭環境で育ったため、人の本質を見抜く目がある。
三浦千鶴
55歳・山荘管理人兼家政婦口数が少なく真面目。黒川家への忠誠心が強く、長年仕えてきた誇りを持つ。観察眼が鋭く、館内の出来事をよく把握している。
証拠品
書斎の争いの跡
書斎書斎の床に乱れた足跡と、倒れたインク瓶による黒いシミが残っている。机の端には被害者の爪に引っかかったと思われる布切れが挟まっていた。布切れは紺色のウール素材。
紺色のカーディガン(誠一の衣類)
誠一の客室誠一の客室クローゼットに掛かっていた紺色のウールカーディガン。左袖の端が僅かに解れており、書斎で発見された布切れと同じ素材・色であることが分かる。
割れたワイングラス
書斎書斎の窓際に割れたワイングラスの破片が散乱している。グラスには被害者と誠一の指紋が検出された。中にはまだ赤ワインが乾燥した跡が残っている。
遺言状草稿
書斎書斎の机の引き出しから発見された遺言状の草稿。内容は「誠一を廃嫡し、光に遺産の60%、慈善団体に30%、三浦千鶴に山荘と10%を遺贈する」というもの。草稿には足跡が踏みにじった跡がある。
被害者への脅迫メモ
被害者の衣服被害者のポケットから発見されたメモ。「すべてを話すな。さもなくば俺も道連れだ」という乱暴な文字で書かれている。筆跡は崩れているが、専門家に見せると誠一の筆跡と類似している。
倉橋弁護士のメモ帳
倉橋の客室倉橋の客室で見つかったメモ帳。「22:05 書斎前——言い争い声。男二人。一人は隆三郎氏。帰室」と走り書きがある。時系列の重要な証言を裏付ける物証。
隆三郎から光への封書
光の客室光が保管していた封書。開封すると「誠一が横領を行っている証拠を倉橋弁護士に預けている。万一私が不慮の死を遂げた場合は警察に届けること」と記されており、別紙に横領の証拠書類が同封されていた。
タイムライン
全員が山荘に集合。夕食前に隆三郎が「遺言状を改訂する。明朝署名する」と宣言する。誠一の顔色が変わる。
夕食。テーブルで誠一と光の間に緊張した雰囲気が漂う。隆三郎は光を歓迎するが、誠一は無言を貫く。
夕食後、隆三郎が礼子を書斎に呼び、誠一の廃嫡と礼子への離婚の打診を行う。礼子はこれを拒否する。
礼子が書斎を出る。廊下で待ち構えていた誠一が礼子に話しかけ、二人は小声で言い争う。
誠一が書斎に侵入し、遺言状草稿を発見・確認する。隆三郎が書斎に戻り、誠一と激しく言い争いになる。
倉橋弁護士が廊下を通りかかり、書斎から言い争いの声を聞く。関与を避け、自室に戻る。
光がトイレのため廊下に出ると、書斎のドアから出てきた誠一と鉢合わせする。誠一は慌てた様子で立ち去る。
誠一が自室に戻る。ワイングラスを一気に飲み干す。この時点では被害者はまだ生存していたと思われる。
誠一が再度書斎へ。「横領を警察に通報する」と告げた被害者を突き飛ばし、転倒した被害者が机の角に頭を強打。被害者は死亡する。誠一は現場を急いで偽装し部屋を出る。
三浦千鶴が厨房で仕事中、廊下から急いで走る足音を聞く。足音は書斎方向から主寝室方向へ向かうものだった。
三浦千鶴が就寝前の見回りをした際に書斎で倒れている隆三郎を発見。全員が書斎に集合する。
吹雪が一層激しくなり、外部への連絡・脱出が完全に不可能になる。5人での調査が始まる。
GMノート
【GM向け注意事項】 ■ゲームの進行について 本シナリオは「論理推理型」です。プレイヤーが証拠と証言を突き合わせることで犯人を特定できるよう設計されています。 ■重要な物証の提示タイミング - 第1フェーズ:書斎の争いの跡、割れたワイングラス、遺言状草稿を公開する。 - 第2フェーズ:倉橋のメモ帳と紺色カーディガンを提示する。光が封書を開封するタイミングで脅迫メモも提示する。 ■犯行の性質について 今回の犯行は計画的殺人ではなく「激情に駆られた傷害致死+見殺し+現場偽装」という構造です。誠一自身も完全に冷静ではなく、心理的に追い詰められた状態であることをロールプレイに反映させてください。